PsychoBreak 2 – ユニオンの構築

20.09.17

『PsychoBreak 2』はプレイヤーを「ユニオン」へとお連れします。一歩間違えば身体の一部や命さえも失ってしまう、想像を絶する恐怖に満ちた世界です。でもユニオンが初めからそんな世界だったわけではありません。アメリカのよくある田舎町という、のどかなはずの舞台が、ねじれた姿へと変貌してしまったのです。そもそもユニオンの町は、汚れを知らない無垢な子供の精神を基盤(劇中ではコアと呼んでいます)にして、「STEM」の中に構築されたものです。その子供とは、セバスチャン・カステヤノスの娘リリーです。しかし、リリーがSTEM内で行方不明になってコアが失われると、すべてが崩壊しはじめます。セバスチャンは自らの命の為にもSTEMシステムが完全に崩壊する前に娘を救出しなくてはいけません。

崩壊し始めた町ですが、セバスチャンの目に映るユニオンは、かつての名残をまだとどめています。ごく普通の通りに立ち並ぶレトロな家々、昔ながらのダイナー、車整備場、観光案内所、小さな教会、食料品店…平和で小さな町にそぐわない物など、何ひとつありません。ただ、リリーがいなくなる前のユニオンは完璧だったかというと、そうでもありません。壁のペンキが剥げかけているなど、ちょっとした家屋の修繕が必要でした。実は、ユニオンのあらゆる事象は、謎の組織「メビウス」によって意図されたもので、わざと少し荒廃した状態にされているのです。

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「ユニオンに連れてこられた人々は、この世界をつなぎとめる部品のようなもの。彼らは、STEMを機能させるために自ら行動を起こさなくてはいけません」と、ゲームディレクターのJohn Johanasは説明します。「メビウスは、少しさびれたアメリカ的モチーフを舞台に選びました。ユニオンが崩壊前から総じてピカピカでも無傷でもないのは、そのためです。修理の必要があることが、内部の人々が行動を起こす動機になるんです」

子供の精神

ユニオンを構築する際、メビウスが考慮したのはこうしたディテールだけではありません。メビウスがリリーを町のコアに選んだのは、過去の失敗があったからこそ。かつてユニオンは、現実の世界から訪れた人々であふれていました。リリーの心が作り出した世界で生きるために連れてこられた人々です。メビウスは、STEM世界を維持できるのは純粋な子供の精神だけだと考えたのです。過去の失敗とは、前作で描かれた世界のことです。「歪んだ精神の持ち主だと、自分自身の欲求や願望に合わせて世界を捻じ曲げ、作り変えてしまうんです」とJohanas。「だから、この世界のコアは無垢な子供でなくてはならなかった。適任者を探すうちに、メビウスはセバスチャンの娘リリーに目を付けたのです」

ですがもし、「歪んだ精神の持ち主」が自らSTEMに入り込んだとしたらどうなるのでしょう。リリーが行方不明になってコアを失った途端、世界は崩壊の道をたどります。そしてその崩壊こそが、ステファノや、ひいてはセオドア(今後詳しくご紹介します)のような人物をユニオンに招き入れ、彼らがユニオン内部に独自の歪んだ領域を創り出すきっかけとなってしまいます。

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「セバスチャンが遭遇することになる個性的な敵キャラが、複数登場します。その全員が、世界を変えてしまうほど強烈なキャラクターです」と語るのは、ライターのTrent Haagaです。「それほど強い力を持てるのは、非常に特殊な人物です。さらに、彼ら全員がSTEM内での権力を狙っています」

「ユニオンは、ある意味ニュートラルな領域で、世界があるべき姿の基礎となるものです」と、Johanas。「ユニオンは、リリーの精神をコアにして創られました。リリーの精神は、この世界を支える柱なのです。その役目から彼女が外されて、世界はばらばらに崩れかけています。ステファノやセオドアといったキャラクターは、そこにつけこんで別な領域を築き上げます。プレイを進めるうちに、彼らの領域に足を踏み入れることになるでしょう」

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ゴーストを追いかけて

STEMの世界そのものが、敵キャラたちによって物語を描かれるのを待っている真っ白なキャンバスのようなものです。プレイヤーが足を踏み入れた時点で、ユニオンはすでに複数の物語と謎に満ちています。前作より広くなったマップを探索する中で、過去におきた出来事の残滓や残留思念を「コミュニケーター」が受信します。過去の情報を得ることで、状況をより理解できるでしょう。しかし、過去からの信号はセバスチャンを恐ろしいイベントにおびきよせる可能性もあります。イベントをクリアするには戦い、頭を使わなくてはなりません。

こうしたイベントのボリュームを最適に整えて、プレイヤーを飽きさせず、この世界についてもっと知りたいと常に思わせる、それをTangoは主眼としていました。「世界を構築するにあたって、まず基本の設定と盛り込みたいイベントがあります。だから、特定の場所では特定のイベントが発生することを踏まえて、イベントをマップの各所に配置していきます」と、エグゼクティブプロデューサーの三上真司は言います。「この手のゲームで適切な緊張感を維持するためには、イベントが何回あれば理想的なのかを考慮しないといけません。ただ、最適なバランスは実際にプレイしてみないと分からないんです。なので、作って、テストして、調整して、また最初からぜんぶやり直す、というサイクルを何度も繰り返すこともあります」

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イベントの数が少なすぎると、物足りないゲームになるでしょう。逆に多すぎるとプレイヤーはうんざりしますし、常に緊張が持続して息つく暇がまったくないゲームになってしまいます。このバランスは、恐怖の瞬間により大きなインパクトをもたらすためにも重要です。『PsychoBreak』の世界には、安心できる場所などもとよりありません。ですがこうしたイベントがあることで、暗い廊下を歩くのとはまた別の緊張感を味わえるのです。また、イベントを体験すればユニオンに関する物語を楽しめます。スルーしていたら知り得ない情報です。もちろん、メインストーリーに集中したい場合はスルーしても全く問題ありません。

「ゲームの序盤にサイドクエストがありますよ。最初の拠点を出て、ユニオンの本格的な探索が可能になった後です」と、ライターのTrent Haagaは教えてくれました。「その“レゾナンスポイント(共鳴反応)”を選択すると、過去に交わされた会話をコミュニケーターで聞くことができます。二人の兵士が、何もかもがおかしくなってる、と話しています。最初のマップ全体にわたって、この信号を辿っていくと、ユニオンの崩壊が始まったときに人々が何をしていたのか、前日譚的な情報が得られます。エリアを探索する中で出てくる新しい信号を辿れば、ちょっとしたミニストーリーを楽しめるんです」

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「こうした信号の一つ一つが、関連イベントにプレイヤーを誘導します。また、エリア探索の助けにもなるんです」とJohanas。「兵士たちの会話を聞くと、自分の周囲にある物について理解を深められます。必要な物資など、どこで何が入手できるかも分かります」

Haagaが挙げたユニオンの背景情報や物資などのように、イベントによってプレイヤーがさまざまな見返りを得られることが重要です。ただし、情報や物資を何も得られないイベントもあります。例えば「フラッシュバックの家」(詳しくはこちら)は、プレイヤーを激しい混乱に陥れ、セバスチャンの精神状態について不安を抱かせます。

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「フラッシュバックの家は、いちばんお気に入りのイベントですね」とJohanasは言います。「実は、“テレポーテーション”の手法が誕生したのはここだったんです。周囲の景色が、今いる場所から別な場所に入れ替わったかと思うと元に戻り、それが繰り返されます。同時に、セバスチャンの周りでさまざまなことが起こり、何が現実で何がそうでないか分からなくなるのです。過去に来たのか、それとも別な世界に来てしまったのか分かりません。セバスチャンだけでなく、プレイヤーの皆さんにとっても奇妙で恐ろしい体験になるようにしたかったんです。フラッシュバックの家は初期に作ったイベントのうちの一つで、セバスチャンが体験するトラウマをプレイヤーにどのように見せるかという指針になりました」

『PsychoBreak 2』はPlayStation 4、Xbox One向けに2017年10月19日発売予定です。2014年に三上真司が生み出したサバイバルホラーの傑作の続編。セバスチャン・カステヤノスはもう一度地獄へと足を踏み入れます。不気味な領域に巣食うおぞましいクリーチャーたちと戦い、自分自身の中にある悪夢と対峙しながら、急いで娘を助け出すのです。

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